- 病院で治療してもらえるのか?
- 相談するなら何科に行けばよいのか?
太れなくて痩せすぎ体型が深刻な方は、考えたことがあると思います。
痩せすぎは何科に行けばいいの?
太れない人が病院の何科に行けば良いのかは、「何が原因で太れないのか?」によって変わります。
いくつかの太れない原因をチェックしていきましょう。
①食欲不振がある
胃腸の調子が悪い場合は、胸やけや満腹感、胃の痛みや下痢もしくは便秘があり、必要カロリーが摂取できません。
太るためにカロリーは絶対必要なので食欲がないのは大きな原因です。
胃腸の調子が悪い方は内科もしくは消化器・胃腸科を受診しましょう。
②硬い物や刺激のある物が食べれない
歯並びや嚙み合わせが悪かったり、虫歯があって硬い物や刺激のある物(冷たい・熱いなど)が食べられず、食物を十分に咀嚼しないで丸呑みしてしまってはいませんか?
しっかりと噛んでないと食べたものを消化したり栄養を吸収してくれる唾液が出ないんです。
歯や顎関節が原因で消化器官の働きが悪いことも考えられます。
意外とあるのが歯の問題なので、歯科受診してみましょう。
③食べても吐いてしまう
吐く方は拒食症の可能性があり、拒食症は精神病なので「食べては吐くを繰り返す」方は精神科で治療します。
拒食症は太れない子供にもみられる病気です。
親御さんは「よく食べるのに太らない。でも、たくさん食べているから大丈夫」と安心しているかもしれませんが、誰も見ていない所で吐いていることがあります。
お子さんの普段の様子をしっかりと観察しましょう。
拒食症は入院が必要だったり、最悪、命を落とす危険な病気です。
若い女性に多く発症し、ダイエットきっかけや思春期におきる様々な葛藤やストレスから拒食症になるケースが多いです。
拒食症の他に過食症もあり、大くの方は過食と拒食を繰り返しています。
頻繁に吐き気を感じる方などは精神科の受診となります。
④姿勢が悪い
猫背などの姿勢はそれだけで内臓を圧迫していて、血流が悪くなり食べ物を消化できなくしたり、吸収しにくくしたりします。
せっかく頑張って食べたのに体に反映されにくく、肩こりや頭痛を引き起こすこともあります。
また、姿勢が悪いと見た目が年齢よりも老けて見えたり、自信が無さそうに見えたり、不健康な印象を与えてしまいます。
加齢により筋力が低下している方や、若くても運動不足で筋肉量が足りてない方は注意が必要です。
整体やカイロプラクティック、トレーニングジムなどで体の歪みを調整しましょう。
⑤疲れやすい、睡眠不足
休息が足りなかったり、良質な睡眠ができていなければ自律神経が乱れてしまいます。
いつも、仕事や勉強の戦闘モードになってしまい、睡眠欲や食欲が湧いてきません。
ストレスを発散できることを見つけ、リラックスできる時間を作りましょう。
眠れない場合に睡眠薬に頼ると副作用で悪い症状が出てはいけないので、できれば睡眠薬以外の方法で眠れるようにしましょう。
病院に行ったら検査などはあるの?
太れないと訴えて病院に行ったら、まず、血中成分の確認や栄養失調の有無のために採血することが多いです。
何らかの病気の影響で太れないという場合は、採血やレントゲン撮影・CT・超音波検査を行うことがあります。
ちなみに太れない痩せていく病気としての代表的なものは「バセドウ病」「糖尿病」「悪性腫瘍」です。
怖い病名が並んでいますので、”太れないだけ”と軽視しないでください。
太る方法として薬の処方を要求しない
「太る薬」はありません。
「太れない原因の病気を治療する薬」は処方されることがあります。
治療薬は原因が何かによって処方薬が決まります。
胃腸薬・整腸薬・自律神経に作用する薬や漢方薬など、さまざまです。
安易に「ホルモン剤」で…などと言わないで
ちなみに副作用により太る薬として「副腎皮質ステロイドホルモン剤」が有名です。
でも、これらは治療のため飲み続けることで致し方なく太ってしまうということであり、太るだけではなく…
- 骨粗鬆症
- 糖尿病
- 易感染症:すぐ感染症にかかってしまう
- 血管をボロボロにする
などの合併症もついてきます。
副腎皮質ステロイドホルモン剤を使用する場合は、上記のような副作用が現れたとしても、”今の病症状を取り除く方が優先であると判断されているから使っている”ということを、十分に理解してください。
不確実なネットの知識だけで、安易に「ステロイドホルモン剤を使いたい」とは、考えないで下さいね。
副腎皮質ステロイドホルモン剤は難病や不治の病には特効薬で素晴らしいお薬ですが、その反面キツい副作用があり、とても恐ろしい薬剤でもあります。
太りたい、ピルは処方してもらえる?
太れると”噂”のピルですが、婦人科の医者に「太りたいので、ピルください」と申し出て処方されることはありません。
ピルで太れる、はウソです
最近のものは昔と違い低用量ピルですので、副作用で太るということはほぼありません。
なので、ピルを飲む理由が無いです…。
ピルは妊娠している状態を作り排卵を抑える薬ですから、頭痛や吐き気などの副作用が多少あります。
キチンと服用すれば避妊ができますが、ホルモンバランスを乱すリスクもありますので「太る」ことを目的に服用するのは意味を見出せません。
痩せすぎな体型の女性が婦人科を受診したら、医者はまず、ホルモンバランスが気になり「生理は順調に来ていますか?」ということを気にするでしょう。
太れないから入院することはある?期間と費用の目安は?
拒食症など生命の危険性がある場合には、入院治療の対象となります。
バセドウ病や糖尿病・悪性腫瘍も治療のために入院加療が必要な場合があります。
もし、入院の場合でも焦らずに
入院費については社会保険、医療保険に加入していれば全額自己負担ということにはなりません。
ある程度の金額になれば、高額医療の対象になり多く支払った分があとで払い戻しになる制度もあります。
治療費は病気の進行によっても違います。
入院期間についても、病院規模や特性によっても多少違ってきます。
大きな病院であれば、医療制度上や経営上などから入院期間の目安は2週間程度です。
個人病院や長期療養の病院であれば、少し長く入院していることも可能ですが「太れない」原因が命にかかわる状態ではないと判断されれば、そうそう長く入院していることはできません。
点滴には、どんな副作用がある?
点滴には色々な種類がありますが、私たちが通常受ける点滴は、末梢血管に針を刺して行うものですから濃厚な薬剤は使えません。
太りたい人が受診しているので、栄養やカロリーが足りてないことで点滴を勧められることもあります。
栄養価の高い点滴や濃度の濃い点滴は血管痛をおこしますので、太い血管を使わなければなりません。
末梢血管から行う点滴はほぼ水分でカロリーは200~300Kcal程度しかありませんから、太るに至りませんし副作用もありません。
糖尿病の方にブドウ糖液を点滴してしまった場合には、高血糖になってしまう恐れはありますが、健常人にブドウ糖点滴をしても特に問題はありません。
太れない人への点滴に関しては、過度に心配する必要はないでしょう。
まとめ、太れない人は過去のデータも持参しよう
今回、病院に行けば「太りたい」「脂肪をつけたい」「健康的になりたい」が解決できるのかを説明させて頂きましたが、病院は基本的に病気を治す所です。
病気が原因の「ガリガリ」「痩せすぎ」「どんどん痩せる」は治療の対象になりますが、体質や姿勢・生活習慣などに問題があって太れない場合は、まずは、自分で生活を見直しましょうという結果になってしまいます。
今の自分の癖や生活習慣を見直した上で、それでも太れずに痩せる時はお近くの内科に一度相談に行ってみましょう。
その際には過去の体重の推移や食事の量や内容、女性は生理の状況など、少なくとも過去3カ月のデータを自分で整理して医者に説明すると、正しい診断の助けとなります。