生活習慣病のリスクは、肥満の方に多いです。
痩せているというだけで病気のリスクが低いように思われがちですが、ホントに病気にならないのでしょうか?
さらには「急に痩せてきたけど、病気なのかな?」という方のために…
- 痩せすぎが原因でなる病気
- 病気からくる激痩せ
について、調べてみました。
痩せすぎに多い症状
痩せすぎが原因でなりやすい病気といえば、若い男性に多くみられる「気胸」です。
気胸とは、肺が破れてしまい空気がもれて肺がしぼむので、呼吸困難や胸の痛みだし心臓病ではないかと心配される方が多いそうです。
また、痩せすぎ体型は猫背の方が多いです。
痩せている体型を気にして消極的な気持ちから、猫背になりがちです。
背骨を支える筋肉が少ないことが原因で、「内臓を圧迫して働きを下げ、うまく消化吸収できず、さらに太れない」という悪循環を引き起こしてしまいます。
骨にも影響が…
痩せている人の特徴として、肩こりや冷え性、腰痛・背骨や、尾てい骨が椅子に当たって痛い等の悩みがあります。
痩せすぎの方は免疫力や基礎体力が低いため、風邪をひきやすいとか疲れやすいなど、外部からの細菌やストレスに弱く、栄養状態の良い人と比べると、栄養・カルシウム・運動不足から骨密度が減少し、骨にも悪影響を与えています。
骨密度が減少した場合は、将来「骨粗鬆症」の発症や、骨が痩せたことで「腰痛」「膝痛」などになりやすいそうです。
「食べているのに太れない!」この病気かも?
食べても痩せていく病気はいくつかあり「摂取したカロリーよりも病気による消費カロリーが多い」場合と「病気の影響から食べられなくて痩せていく」という二通りがあるのです。
甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンが過剰に放出されることで、体内の代謝が上がり少しの活動でもエネルギーの消費が激しくなり、食べても食べてもほとんどが熱エネルギーに変わってしまうため、体重が減少してしまいます。
治療を行えば、症状は軽快しますが、良くなったり悪くなったりを繰り返します。
甲状腺機能亢進症の症状とは以下の通りです。
汗が多い・疲れやすい・動悸がする・手が震える・暑さに弱い・痩せた・息切れがする・イライラする・食欲増進・甲状腺腫・排便回数が増える・眼が飛び出てくる・脈が速い・寝つきが悪いなど。
糖尿病
糖尿病と言えば肥満のイメージがありますが、実は食べても食べても痩せていく病気の一つでもあります。
食べたものが普通はエネルギー源として筋肉や細胞に栄養を与えますが、糖尿病は、エネルギーに変えられず血液の中にとどまり、あふれた糖分が尿から排出される病気です。
食べても細胞や筋肉に栄養が行かないので、体は飢餓状態になり痩せてしまうわけです。
摂食障害
神経性不食症(思春期やせ症)と過食症をまとめて摂食障害といいます。
摂食障害は思春期の女子に多く、重症の神経症のため、俗にいう「激やせ状態」となります。
特に体重減少が著しい場合には、生命の危険性を考慮し入院加療を行います。
摂食障害があると栄養失調状態となりますが、怖いのは糖分を必要とする脳に栄養が行かないことであり、このことから脳が萎縮する危険性があります。
がん
統計上、日本人の2人に1人がガンになり、3人に1人はガンで死亡してます。
がんが発症すると癌細胞からさまざまな物質が放出され、脂肪やタンパク質が勝手に分解され、がん悪質液といわれる状態で痩せたりリンパ浮腫を起こし、片側の手や足が異常にむくむアンバランスな体型になることがあります。
治療がつらいがん闘病
眼がくぼみ、皮膚は乾燥や、ほうれい線が目立ったり、たるみ・しわ・肌荒れが出るなどの他、毛髪はツヤがなくなり、年齢より老けた印象となり、がんの種類によっては短命で長生きができません。
多くは、抗がん剤治療や放射線治療の副作用による、食欲不振や味覚障害、通過障害から、飢餓状態となり痩せてしまうのですが、「がん」になったという精神的なダメージも、大きく影響しています。
抗がん剤治療や放射線治療の副作用の中には、脱毛(毛が抜ける・はげる)嘔気・嘔吐・頭痛・下痢・口内炎・骨髄抑制・貧血などがあり、がん治療は進歩していますが、まだまだ患者にとっては辛い治療です。
食事をがん予防として実践されている方の体験談です。
お世話になった人たちが相次いで癌になり、そのうちのひとりはあっけなく他界してしまいました。
自分の身近でその多さを実感してしまった私は、癌予防を考えて注目したのが食事でした。
タバコは、すっぱりとやめました。肉類の過剰摂取は良くないという事で、肉食から魚食に切り替えました。肉は飽和脂肪酸、魚は不飽和脂肪酸で、前者は悪玉コレステロールの合成を促してしまうのです。
また、NHKのある健康番組で紹介されていたブロッコリーの芽(ブロッコリー・スプラウトという名で売っている事もあります)は、私の近所のスーパーだと100円前後で買うことが出来ます。
サラダを食べる時にブロッコリーの芽を一緒に食べるようにしました。
それに限らず要するに野菜や果物も食べましょうということですね。
ただし、生鮮野菜の栄養成分のほとんどは加熱に弱いので注意してください。
がんになってからでは遅いので今から免疫を高めれるように、食事や生活習慣を見直しましょう。
その他
痩せてくる病気には、この他にも
- アジソン病
- 褐色細胞腫
- うつ病
- クローン病
- COPD(タバコ病)
- アルコール依存症
などがあります。
うつ状態では、睡眠障害・食欲低下・体重減少・頭痛・頭重感・便秘など必発します。
上記の病気が原因の脳血管疾患(くも膜下出血や脳梗塞を含みます)で怖いのは、治療の余地はなく倒れたらそのまま死亡のケースが多く予防がとても重要です。
脳血管疾患の予防には血液検査の推移に気を配る必要があります。
急に高血圧高血糖になったり、特定の数値が急増減するのは食事や運動が原因になっていることが多いです。
↓タバコに関してはこちらの記事を参考にどうぞ。
病気ではないけど、痩せてしまうことも?
これといった病気はなかったという方は、以下のような原因があるかもしれません。
- ストレスや睡眠不足から、食事がのどを通らない
- 口腔内に原因があり上手く食べれない・美味しくない、もしくは食べると歯が痛い
- 親兄弟みんな痩せている、遺伝的な要素
- 筋力不足や運動不足により空腹感がないため、食が細く栄養不足になっている。
- 骨盤や背骨の歪みがあり、免疫力や代謝機能が低下している
遺伝的要素以外で思い当たることがある方は、年齢を重ねていった先に、必ずさまざまな病気の発症リスクがありますので、日常生活の見直しを行って下さい。
そこを見直さなければ、健康的に太ることは難しくなってしまいます。
痩せている人が病気になると危険?!
痩せている方は脂肪や筋肉が少ないため、熱を作る力も低下していますので体温が低めでエネルギー源が常に不足しており疲れやすいです。
女性であれば、月経が無くなったり結婚しても妊娠がしないなどの深刻な問題が起きます。
痩せている方は病気が発症した時に回復が遅かったり、感染症を引き起こす危険性もあり、免疫力も低下しているため、帯状疱疹から神経痛が出現しあばらや腰部・背部・腹部に痛みや耳鳴りなどを感じることがあります。
病気になった時には、体力・免疫力などの他、メンタル的な部分も大きく影響しますので、元々の予備能力が少ないところに病気発症してしまうと、どういうことになるか想像ができるでしょう。
まとめ、痩せてきた記録を整理して
もともと細すぎて痩せすぎの人が「体重を増やしたい」と思っていても、「病気になりやすい」もしくは病気になった時に「悪化しやすい」という要素が隠れている場合があります。
まずは、自分の痩せすぎの原因は、何からくるのかを知ることが大切です。
すぐに病院に行くことも大切ですが、痩せてきた時期や体重の推移、睡眠や食欲、食事と排便の頻度と回数など細かく記録整理しておきましょう。
「太れない」「痩せてきた」だけでは、ほとんどの病気が該当します。
ドクターの病気判別が難しく、正しい診断にたどり着かない恐れもあります。
準備して受診し、太れない原因を突き止めてから治療してもらい、免疫力や体力・筋力をつけながら健康を意識し、時間をかけて太る方法を実行して下さい。